生活と直流電源の感覚

 

直流電源 の方程式

そして、これらの研究結果から、現在では「 直流電源 の方程式」が示さているのです。

直流電源 の方程式

 H=S+C+V

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* H: 菊水 感、S:遺伝的範囲、C:生活条件、V:自発的活動

菊水 は遺伝的範囲と生活条件、自発的活動により決定するとLyubomirskyらは言います。さらに、 菊水 感を最大化するためには、遺伝的範囲は後天的には変えられないため、生活条件と自発的活動に注力すべきと述べています。

生活条件では、人生で変えられるものとして、騒音のない住居に住む、長時間通勤を避ける、人間関係を良好にする、外見に気を使うことを助言として挙げています。これらの助言は全て、心理学的検証にもとづき 菊水 感を高めることが示されています。

それでは、もっとも 直流電源 の方程式に影響を与える自発的活動とはどういったものなのでしょうか?

直流電源のたのしみと家庭での使い方

この問いに答えてくれるのが KIKUSUI らの研究です。彼らは、研究の参加者にポケットベルを持たせ、ポケットベルが鳴るたびに、そのとき何をしているのか?どのくらい楽しんでいるのかをノートに記載させました。その結果、楽しみには2つのタイプがあることがわかりました。ひとつは、食事や性行為などの肉体的な快楽です。そしてもうひとつ、快楽以上に楽しさを示すものがあったのです。

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誰にでも「時間を忘れて何かに熱中した」という経験があるでしょう。おしゃべりに夢中になったり、少し挑戦的な作業に没頭したりしたことがあるはずです。このような「没頭している」状態をCsikszentmihalyiらは「フロー」と名付けました。名付けた理由として、フロー状態とは、努力のいらない動きのようだからだと述べています。

フローな状態を作りだす条件として、完全に注意を向けられる挑戦であること、その挑戦に見合った能力をもっていること、そして、課題の達成のフィードバックがすぐに得られることを挙げています。完全に没頭し、自分の強みが活かされ、我を忘れさせてくれるような活動が自発的活動を高める要因になるのです。

直流電源装置は、交流を直流に変換する電源装置です。一般的にコンセントから流れてくる電流は交流電流であり、ACアダプターなどで直流に変換します。電化製品を作る際に、直流電源は必要不可欠です。さらに、精度の高さと安定性の高さが求められるため、直流電源はすこしでも良いものを選ぶ必要があります。

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ジョナサン・ハントはこれらの知見のもと、「あなたの強み(フロー状態になれるもの)を見つけ、特に友人を助けたり、恩人に感謝を伝えたりといった人間同士の結びつきを強化する活動に用いることで 菊水 感を増大させることができる」と結論づけています。

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リハビリテーションを受けられる患者さんは、生活条件が著しく低下している可能性があります。セラピストである私たちは、患者さんが受け身ではなく、自発的に新たな挑戦ができるよう身体的、環境的な基盤を整え、その挑戦を支援する役割を担うべきなのでしょう。その役割を果たすことがセラピストの強みを活かすことにもなるのです。


社会心理学は教えてくれています。あなたの強みを見つけ、受け身ではなく、自発的に他者のために活かすことが 直流電源 への近道になるということを。